伊豆雲見温泉


 平成16年6月26・27日、台風の余波があるなか?親戚の人たちと伊豆の雲見温泉旅行へ行ってきました。
 土日は雨という予報のため気がのらなく、道中で雨が降っていたりすると景色は霞んで見えないし、車の乗り降りがたいへん嫌なものになるからです。しかし意外と晴れ、その晴れかたも晴天でなく暑くなるより良かったくらいでした。
 目的の民宿までは、途中富士川SA、シーポート沼津で休憩し、伊豆半島へ入ってから昼食を摂って、土肥金山で休憩しましたた。
 雲見温泉はホテルや旅館が無く、全戸が民宿といった感じです。私たちが予約した民宿は狭い路地を入ったところで、駐車場が別の離れたところになっており、私たちは3時に着いたのに、遅いから来ないかと思って心配していたと言っていました。悪天候の予報が数日前から出ていたので、それで心配していたのだと思います。
 私は民宿に着くとさっそく、ランニングスタイルに着替えて走ることにしました。山を一つ越え、おさるの波勝崎を見てこようという計画です。
 伊豆半島の道は長野県よりアップダウンが多く、傾斜がきつく、トンネルの多いところです。さいわいにして計画のランニングコースにトンネルはありません。
 夕食を6時にしてもらったので、5時までに帰ればクーリングダウンして温泉に浸かれば丁度いい時間になります。1時間半はある。
 車で民宿へ行く途中、波勝崎への遊歩道があることを確認していたので、景色がいいことを期待して、左手にデジカメ、右手に手ぬぐいを持ってスタートしました。
 坂道を登って1.5kmくらい走ると舗装路でなくなり「この先がけ崩れのため通行止め」の標識が立っていました。少しがっかりです。引き返して国道を走ることにしました。海が見えなくて残念でしたが、山の中には“ねむの木”の花がきれいに咲いていました。
 長い坂を登り、少し下って波勝崎への曲がり角を曲がると、波勝崎まで3kmの標識がありました。現在3時10分だから40分走ってここまでとなると、往復1時間半の計画だから残り5分で3kmを走るのは無理だと計算し、それに帰りの下りで膝が痛くなるかもしれないと、心配と不安で弱気の虫も騒ぎ出し、名残惜しいけれど引き返すことにしました。
 帰りの下りは最後のほうになると調子がよくなり、ストライドも伸びて気持ちのいい走りが出来ました。思ったよりも早く帰り着いて時間に余裕があるので、海岸を散策して汗が引くのを待って宿に帰りました。
 民宿の温泉の浴室はあまり広くなかったけれど、足が十分伸ばせるくらいの長さがある浴槽で、お湯は熱く常に出ています。石鹸の泡立ちの悪さが温泉らしさをだしていました。ランニングした後に温泉に浸かるというのは、たいへん気持ちがいいものです。
 
 夕食は伊勢えびと金目鯛の刺し身です。伊勢えびは型が大きいから二人で一匹の割合だということでした。生きたアワビをその場で焼き、天ぷらからサザエの壷焼きから海の幸がふんだんにありました。食材の豪華さの割りにイマイチの感があります。
 カラオケがあったけれどマイクが入らないということでした。しかし、入らないマイクを持って歌った声は二階まで届いていたそうで、曲に負けない声量だったようです。マイクを差し替えて、途中から声が入るようになり、ますますカラオケが盛り上がって熱中し、食べるほうがおろそかになってしまいました。
 夜中に暑くて寝られないのには閉口しました。ベランダに出れば涼しいのですが、板の上は痛くて寝られたものでなく、明け方近くになってようやく少し寝られたくらいです。エアコンを切ってあったそうで、夜中に暑くて寝られないとき、そのことに気づけば、もっと快適な睡眠が取れたのにと後悔しました。
 翌朝意外と睡眠不足がなかったのはよかったです。
 6時に起きて朝食は8時からということで、朝のジョギングに出かけることにしました。
 習慣的に、朝はトイレに行きたくなるのでそのことがちょっと心配です。澄み渡った朝日のなか、富士山が見えることを期待して昨日とは逆の土肥方面に向かって走ったのですが、残念ながらうす曇がかかってまったく見えませんでした。
 岩をくり貫いた神秘的な雲見聖廟で、インディージョーンズのような雰囲気を味わい、ガードレールがあっても、近くを走るのが恐い断崖を見下ろしながら走って帰ってきました。
 真っ青な海は透明度が高く、ダイビングが盛んなようです。
 温泉の朝風呂を浴びた後の朝食は、定番の伊勢エビの頭の味噌汁でした。金目鯛の頭も味噌汁で煮て出されましたが、こちらはカスっぽかった。
 民宿は9時に出発しました。
土肥へ行く途中に、サンマを吊るして回転させながら干物にしている海産物の店があり、そこに寄り、戸田でまた海産物の店に寄りました。
 戸田村は、昔来たときは新鮮な生の海産物があったと思ったのですが、今回はありませんでした。次回から戸田は立ち寄りコースから外そうと思います。
 内浦湾のすし屋さんで昼食を摂りました。私がアジのタタキ、もう一人がちらし寿司、残りの人達が鉄火巻きです。
 旅行に来たときぐらいいいものを食べようと言いながらも、言った本人を含めて鉄火巻きが安いのでそれにした人が多かったようです。しかし鉄火巻きばかり18個もあり、「ゲゲッ」という感じで注文しなくてよかったと思いました。
 アジは身をきれいに切り落とされた格好で、頭と骨が一緒に盛り付けられていました。盛り付けられたアジは、時折り口を大きくパカッと開き息をするしぐさをするので、まだ生きているのがわかります。手際よく調理しないとこうはならないはずで、板前の包丁さばきがいい証拠です。
 沼津は行き帰りとも渋滞していました。先日の大雨で自動車が水につかって動かなくなったJR線の下を潜り、シーポート沼津で休憩です。ここの入り口で実演販売している「とろろこんぶ」はすごいお買い得感があります。一パック千円のなかにたっぷりおまけしてくれ、削り残しもおしゃぶり用というかおつまみ用としてくれるからです。
 「お客さんおまけしてやるからとろろ昆布買ってきなよ」
 「これでどう?」
 「え!まだ」
 「これでどう?もう勘弁してよ」
 「ついでにこれもつけちゃう」
買うとも言ってないのに、一人でべらべらしゃべって昆布をつぎ足すから面白い。
 このとろろ昆布は味も大変よく、今回の旅行で一番のお土産になりました。ただしこのお兄さん、日曜日しかいないような気がします。
 沼津から東名高速に入り、日本平で休憩して帰ってきました。

【データ】
走行距離 430km
ガソリン 34.3リットル
浜松西−沼津往復高速代 6500円
民宿 9000円



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