釈迦ヶ岳をインターネットでサーチすると、圧倒的に奈良県の釈迦ヶ岳が検索されます。そのほか、山梨県などにもあり日本全国に数多くありそうです。今回は三重県の釈迦ヶ岳登山です。
ここのセールス・ポイントは「庵座の滝」です。鈴鹿の名瀑といわれるだけに見ごたえがあることを期待しました。
登山口である朝明(あさけ)渓谷の駐車場に着くと、もうそこは銀世界。自動車が走るところだけ雪がないという状態です。今日は駐車料金サービスデーだったようで徴収に来ませんでした。
アイゼンを付け、手袋をし、ストックを持って出発しました。釈迦 庵座滝登山口の標識を見て山に取り付くと、登山者が若干少ないのか木が覆いかぶさるような感じのところが多くあります。雪がなければ気にならないはずが雪の重みで枝が垂れ下がっていたからなのかもしれません。ストックで顔から頭上に覆いかぶさる木に付いた雪を何度か撥ね退けました。
工事現場を過ぎ、バンガロー村を過ぎてしばらく行くと道に迷ってしまいました。木に捲きつけられた赤いテープと青いテープ、緑の紐、山火事注意の看板など人工物を頼りに歩を進めてきて、ついに行き止まりです。この先、目印なるものが見つからなくなってしまいました。「迷ったら戻れ」と目印のあるところまで戻って探し回りました。
この後も沢を渡るところで道を見失ったりして、ただでさえ歩きにくいのに余分な時間がかかります。そしてふかふかの雪の中には小さな落とし穴がいっぱいで、「オーッと」の連発です。
庵座の滝は登山道から少し外れたところにありました。落差40mで立派な滝です。夏なら涼しいだろうなあと思いました。
このあたりから手袋がぐっしょりと濡れて指先が非常に冷たくなり、立ち止まって指先の回復を待たなければ歩けない状態になってきました。水の中に手を突いたわけでなく、岩に手を掛けたときに付く雪が融けて手袋に滲みこんでくるのです。水が滲みこんでくることは剣岳へ行ったときもそうだったのでわかっていたはずですが、手袋に雪が融けて滲みこんでくるということは想像できませんでした。手の冷たさには最後まで泣かされました。
滝を出発して松尾尾根ノ頭の下まできたところで12時20分です。昼飯もまだであり、このペースだと山頂に着くのは14時ぐらいになるんじゃないかということで引き返すことにしました。
計画はもちろん山頂を経由して猫岳、ハト峰を通って林道を下ってくることでした。しかし、雪がこれほどあるということを予想できなかったことで、装備が十分にしてこなかったことと、登山道が雪で不明瞭になっていたことで、自信をなくしていました。また下山してくるまで誰にも合わないというのも珍しいことです。
下山スピードは登りの倍以上です。自分達の踏み跡が残っているので道に迷うことがなく、下りは体力的にも楽です。最後に一人雪の中にダイビングしました。少し空中を飛んだような気がしましたが気のせいかも知れません。
途中で遅い昼食を食べたりしても駐車場には14時半には着きました。
行程
8:15 |
8:40 |
朝明渓谷駐車場 |
10:10 |
10:20 |
庵座の滝 |
12:20 |
12:25 |
松尾尾根の頭の下 |
13:50 |
14:10 |
昼食 |
14:50 |
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駐車場 |
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